小児に多く見られる骨折
2024/03/09
こんにちは!
いわき市にある、にこやか整骨院の山川です。
今回は小児によく見られる骨折の一つである上腕骨顆上骨折についてご紹介します。
この骨折は問題が多くとても治療の難しいもので有名です。
特に幼少時に損傷することが多く、肘周りの骨折では頻度が一番高いものです。
神経の損傷を起こしてしまう可能性が極めて高く、細心の注意が必要です。
原因
肘関節を伸ばした状態で手をついて倒れた際に、肘関節に過度な力が加わり骨折する(伸展型)
症状
・腫脹
内出血のため著明に現れる。
・痛み
圧痛、運動痛著明。
・機能障害
関節の運動不能。
・異常可動
・変形
肘関節の脱臼のような形に変形する場合がある。
・肘の幅増大
・神経損傷
橈骨神経、尺骨神経、正中神経の損傷を起こす。
注意点
・骨片転位
特に捻れて転移しているものに注意。
・神経損傷の検査
神経の検査を治療前に徹底しておく。
・血管損傷の有無
最も重要な検査。
阻血性拘縮の原因となるので必ず検査を実施する。
治療
肘を軽く伸ばした状態で手首から肩までの範囲をギプスなどで約4週間固定する。
その後、再度骨がずれたりしないように注意しながら関節の拘縮予防、可動域の改善に努める。